Behind production - FUJI 24AW Knit -

Behind production - FUJI 24AW Knit -

FUJIの新たな物語、24AWから始まるニット

新しいシーズンが訪れるたび、私たちは新しい物語を紡ぎます。今回の24AWでは、FUJIのニットが新たな章を開きます。この特別な物語の幕開けを飾る2つのアイテム、マフラーとタートルネックがどのように誕生したのか、その背景をご紹介いたします。

私たちの旅は、日本有数のニット産地である新潟県五泉市から始まりました。五泉市は、豊かな水源に恵まれ、婦人ニットの生産高日本一を誇る地域であり、その高い技術力と伝統が国内外から高く評価されています。

車窓から見える風景が都会の喧騒から緑豊かな田園風景へと変わる中、私たちは静かに期待に胸を膨らませました。

駅に到着すると、ニットをまとった愛らしい子山羊が私たちを迎えてくれました。その瞬間、この土地とその伝統に深い敬意を抱きました。

私たちが選んだ素材には特別な物語があります。マフラーには、生後一年未満のアンゴラヤギから刈り取ったキッドモヘアをベースに、ウールとポリアミドを配合した上質で上品な糸を使用。

一方、タートルネックには、オーストラリアのメリノ羊の中でも特別な1000頭に2頭からしか取れないメリノオプティモウールをベースに、カシミヤを配合した極上の糸を使用しています。この糸が持つ柔らかさと滑らかさは、まさに肌に触れる瞬間に心地よさを感じさせます。

編まれたばかりの糸は、まだその真価を発揮していません。油分などが含まれ、動物性のある原毛に近いゴワゴワとした肌触りです。

そこで私たちは、巨大な洗濯機を目にしました。この洗濯機は特殊な溶剤を使用して糸を洗い、柔らかく本来の肌触りを引き出します。この過程はまるで魔法のようであり、糸の持つ本来の美しさと柔らかさが甦ります。

次に訪れた縫製場では、見頃を縫い代わずか3mmという精密さで縫い合わされる様子は、まさに熟練の技そのものです。そしてリブと見頃を糸1本ずつ縫い合わせる「リンキング」という工程に職人の技が光ります。この工程に触れることができるのは、ナック様の約100人の従業員のうち、たった二人の熟練した職人だけです。

マフラーは日本で2社しか所有していない起毛機での作業を行います。この機械はチーゼルというトゲのある植物を使い、職人が1枚1枚手作業でマフラーを毛羽立たせます。この作業により、天然パーマのような毛羽立ちが生まれ、柔らかな触り心地が実現します。

こうして完成した2つのアイテムは、最終的にアイロンで丁寧に仕上げられ、皆様の元へと届けられます。糸の原料となる動物たち、糸を形成しその魅力を引き出す機械、そして日本の職人たち、これら全てが一つとなり、FUJIのマフラーとタートルネックが誕生するのです。これらのアイテムは、皆様の日常に寄り添い、豊かさと喜びをもたらすことを願っています。

商品情報

release date

store : 8/10(sat)
online : 8/10(sat) 20:00-